ZoomUpフレンズ

出会いと絆を大切にし、柔軟な発想と高い向上心を持ち、
中小企業の未来構築をサポートする。

クリエイティブスタジオ 第5期生/スタジオマネージャー

MDファクトリーHS 株式会社

代表者 川端政子
創業 2011年
住所 東京都墨田区横綱1-6-1
国際ファッションセンタービル10F
KFCクリエイティブスタジオ Studio1
ホームページ http://mdfhs.web.fc2.com/index.html
事業内容

MDファクトリーHS㈱は 異業種コラボレーション・地域間連携・3S(整理整頓清掃)の中小企業向け教育提案・広域ネットワークを活用した事業継承支援・中小企業地域間連携イベント支援などを主体に活動を行っています。

製造業の未来のためにできること

3S姿絵管理キット

3S 姿絵管理キット

KFC: 川端さんのお仕事の内容を教えてください。
川端さん: 大きく分けて2つあります。1つ目は、製造業が連携をするためのイベントプロデュースです。会社を作った目的にも関わってくるのですが、前職の金属加工会社の営業で全国の中小企業を渡り歩いていて思ったのは、いろんな会社でおもしろい取り組みをしていたり、中小企業団体で活発に活躍しているのに、その情報が業界内や中小企業の経営者たちに全く知られていないことでした。
女性同士だと「ちょっとお茶飲もうよ」となって、情報が流れたりもしますが、製造業の世界はそれがない社会だった。同業者は基本ライバルだし、仲良く手を組んで行こうとすることがない世界です。三角ピラミッドの構造でやってきたから仕方ないとは思うのですが、皆さんが手を携えて連携できる場があったらいいなと思ったのです。それが第一の仕事です。昨年のスモールメイカーズショーの事務局的なことや、主宰している全国の製造業の「モノヅクリンク・ドット・ネット」の設立になっています。

 

もう1つは、中小企業の社員の基礎教育としての「3Sコンサル」(3Sは整理・整頓・清掃)です。中小企業の社長が外に出て発信しようとしても、できない現実が多くあります。墨田区の中小企業でも、「社長が出ていくと仕事にならないよ」と言われます。
大手企業にあって中小企業にないのは、会社内の基礎教育です。社長が家族経営から脱して行こうとすると、社員の教育が必要となります。それが3S(整理・整頓・清掃)のコンサルで、普通のコンサルとは主旨が違っています。

出会いと絆を大切にすることで成長できた

川端政子さん

KFC: 会社設立から、今までのことをお聞かせください。
川端さん: 墨田区の㈱浜野製作所の浜野社長と、㈱三協製作所の石本社長に出資してもらって作った会社なんですが、設立当初、周囲からは「そんなの商売にならないよ」と言われました。でも、去年の11月に3期目が終わって、資本金10万円で増資もせず、借入金もなくやってこれました。三協製作所の営業をしているのでできるのではないかとか、いろいろなことを言われながらやってきましたが、うまく軌道に乗ってよかったと思っています。
そんな小さな会社なのに、設立時には、日刊工業新聞に「連携会社ができた」と顔写真入りで紹介してもらったり、最初から注目していただき、本当にありがたいなと思っています。これも人とのつながりから生まれたことです。

 

KFC: HPやブログを拝見すると、活動がいろいろと広がっていますね?
川端さん: ベースは「人とネットワークをどう作っていくか」であり、経営理念も『出会いと絆を大切にし、柔軟な発想と高い向上心を持って、中小企業の未来構築をサポートします』としています。人とのつながりの中で、「ではやりましょうか」と自然に活動内容が広がっていきました。営業代行や商品開発のお手伝いもやっています。

始まりは営業先の社長さんの人生相談から

入浴剤「心花湯」

異業種コラボレーションから生まれた入浴剤「心花湯」

KFC: 製造業界で連携が必要だと思ったきっかけは何ですか?
川端さん: 前職の㈱三協製作所の東京オフィスができたのが4年前で、1年間に200社余り訪問し、新規開拓をしていました。昔は金属加工会社の営業で女性は損だと思っていましたが、だんだん営業先の社長が可愛がってくれるようになりました。
女の人が電話をすると、基本的に社長が会ってくれます。「なんでそんな仕事をしているの」と不思議がられ、1~2時間しゃべっていると、人生相談のようにもなって、本音を引き出すのが向いていることに気づいたのです。それぞれに悩みを抱えていて、聞いているうちに、パンフレットをもらって、いつどこでつながるかわからなかったけど、勝手に営業代行するようになりました。
中小企業の連携は、相手を信頼できないと始まりません。私は人を見分けるのが得意なところがあって、マッチングをやりだし、もっと大規模に人とのつながりで仕事をつなげていきたいと思い、『モノヅクリンク・ドット・ネット』になったのです。ここでは、「商談会をしない連携」を売りにしています。

 

KFC: 『モノヅクリンク・ドット・ネット』はどのように設立されたのですか?
川端さん: 最初の会合は三重県でやり、140名くらい集まりました。三重県庁も全面的にサポートしてくれ、受付から横断幕まで用意してくれました。行政との付き合い方もこの時学びました。この会が大成功で、続けてほしいとの声があったので、その場で連携組織の設立を宣言し、モノヅクリンク第1回の会合を福島県南会津でやりました。
この会のために、全国でおもしろい取り組みをしている団体のキーパーソンに連絡を取り、口説いて回りました。そこでたくさんの素晴らしい仲間と出会うことができ、設立総会では「人づくりを推進する会」だということを宣言しました。その後、年3回やって、大阪、墨田、島根、北九州、香川と続けています。開催地域の団体が主体になり、行政がサポートするように働きかけていきます。

強い意志とぶれない想いが、周囲の人を動かす

KFC: 『モノヅクリンク・ドット・ネット』の特徴はどんなところですか?
川端さん: 多くの中小企業の団体は、今、何をやっていいかわからなくなっています。飲み会をやって会のメンバーとのつながりはできますが、外に向けての発信ができません。
モノヅクリンクでは、プレゼンバトルをやっていて、スーパープレゼンができる団体も出てきました。プレゼンは話が上手いだけではだめで、中身がなければいけません。ときには笑いをとることも必要です。開催地になった時には、その地域の団体が1年前から準備し、地域の魅力は何か、テーマをどうするか自分たちで考えます。「何故やるか」を考えるのが刺激になっています。

 

KFC: モノヅクリンクだけでなく、昨年のスモールメーカーズショーでも事務局を努めていましたよね?
川端さん: モノヅクリンクのイベントを何度もやっていて、根本的な考え方は一貫しているので、まったく苦になりませんでした。色々な人に「大変そう、忙しそう」と言われますが、私自身は大変という意識はなく、同時進行は得意なのかも。パソコンのスイッチを切り替えるような感じでやっています。
また、基本的にやる気のある人たちが集まってくるので、協力を得られるのもありがたいですね。私は思いが先行するタイプで、「自分はこうしたいんです!」と前面に出すので、「ついて行って一緒にやりたい」という気になるのかなぁ。

「できるか・できないか」よりも、「やりたいか・やりたくないか」を考える

川端政子さん

KFC: クリエイティブスタジオのリーダーとして、これからどのようにしたいですか?
川端さん: 入居している人たちの業種は全く違いますが、皆さん交流スペースを積極的に活用しているので、引き続き情報発信や集客などのサポートをしていきたいですね。また、これまで1年間やってきて、いいと思ったことはこれからも取り入れていきたいと思っています。
クリエイティブスタジオに入る時には、自分ができることをとにかく一生懸命にやろうと思いました。情報発信の形としてセミナーやワークショップもやっています。参加者が少ない時もありますが、おもしろいことをやりたいですね。
何に対してもできないことはないと思っています。「できるか、できないか」ではなくて、「やりたいか、やりたくないか」が大事で、そこがはっきりしない人が多いのではないでしょうか。

【インタビューを終えて】
川端さんのすごいところは、「やります」と言い切ってしまうところです。「やりもしないで、できないと言わない」は、3Sの会合で必ず行う宣言になっていますが、自身がしっかりと身につけていることなのだと感じました。
35歳になったら起業すると決めていたという川端さん。「人の本音を引き出し、人をつなげる」という得意を武器に、連携ネットワークを作っています。
クリエイティブスタジオ入居者のクルーミーティングでもまとめ役になり、信頼を得ています。本人の言葉の通り、「若いけどお母さんのような感じ」です。(坂田)

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