ZoomUpフレンズ
代表者 | 斉藤栄一 |
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創業 | ■1949年9月:寝具メーカーとして創業(台湾、中国との羽毛原料取引30余年) ■2012年4月:「MADE IN JAPAN」日本製品の中国市場へ販売、販売支援を行う事業で第2創業 |
住所 | 東京都墨田区横綱1-6-1 KFCビル10F KFCクリエイティブスタジオ Studio4 E-mail e.saito@kamex.co.jp T.03-6456-1728 080-1231-8466 <上海事務所> 〒200127 中国上海市浦東新区茂兴路88号 仁恒広場四号楼313室 T.86-21-6045-7707 |
ホームページ | http://www.lisakamex.co.jp/ |
事業内容 | 「MADE IN JAPAN」日本製品の中国市場への販売、販売支援。 生産基地ではなく、消費市場としての中国にアプローチする。 日本企業と中国市場を結ぶ会社。 |
E-books | |
中国販売サイト | LISASHOP www.lisashop.cn |
会員制店舗 | 〒315199 中国浙江省寧波市鄞県大道東段1299号 |
ミッション | MADE IN JAPANの安心安全と、日本の美を中国市場に届ける。 |
◆KFC: 第2創業とお伺いしましたが、現在の詳しいお仕事の内容を教えてください
◆斉藤さん: 中国最大のネットショップ「タオバオ」に日本製品ファン専門の「LISA SHOP」を出店して「MADE IN JAPAN」のアクセサリーや雑貨を中心に販売しています。
◆KFC: もともとは稼業の寝具メーカーを継がれたんですよね。なぜ中国でのネットショップビジネスに転換されたのですか?
◆斉藤さん: 寝具メーカー時代から、羽毛布団の原料となるグースダウンやダックダウンを仕入れる為に、台湾・中国と30年の交流が有りました。その当時から生産基地ではなく、消費市場としての中国に魅力を感じていたんです。
寝具を始め、日本製品の質の良さや細部へのこだわりは素晴らしいし、中国に限らず、もっと日本の伝統的な商品を海外で販売して評価を得たいと思っていました。寝具で言うと日本のふとんは「畳に掛布団と敷布団の組み合わせ」で、これってすごく日本独自のものですよね。でも日本製の寝具をそのまま輸出・販売するのは生活様式の違いや、生産コストを考えても難しい。だから寝具から一旦手を引いて、別の繊維系製品でネット販売にチャレンジしようとしましたが、アパレル製品も、中国販売は在庫と販売シーズンの問題もあって、あまり現実的ではなかった。
そこで繊維系製品から服飾雑貨に広げて、現在は和テイストのアクセサリーや雑貨をメインに販売しています。ネット販売にしたのは、リアル店舗を構えるより遥かにリスクが少なくチャレンジできるからです。現在は浙江省寧波市に会員制店舗「富林会」1600㎡を用意して、ネット商品を手に取ってお買い上げできるようにサポートしています。
◆KFC: ネットショップに関するノウハウはどのようにして得られたのですか?
◆斉藤さん: 実は寝具メーカー時代から、ずっとネットショップの勉強をしていました。KFCのオンラインショップ研究会は2007年の発足当初から会員で、今もネットマーケティングセミナー等、積極的に受講しています。もともとはKFCビルにある「IFIビジネススクール」の勉強会や中国視察ツアーに参加したことがきっかけで、KFCのセミナーにも参加するようになりました。
◆KFC: KFCクリエイティブスタジオに入居するずっと以前からKFCとはご縁があったんですね。入居に至ったのも自然の流れだったのでしょうか?
◆斉藤さん: そうですね、10年以上前からKFCビルにはよく出入りさせていただいていたので親しみがありました。寝装寝具協会の勉強会でKFCの交流スペースをお借りしたり、各種のセミナーに参加していました。当時KFCクリエイティブスタジオに入居されていた方と、勉強会でご一緒する機会も有りました。それで創業に向けて準備を進めつつ、KFCクリエイティブスタジオに「入室のチャンスが有ればお声掛けしてくださいね」という話をしていて。昨年ちょうどそのタイミングが来たんです。
◆KFC: 創業時に特に苦労したことはありますか?
◆斉藤さん: この事業を始めるに当たって、中国人パートナーと契約を交わしましたが、これが本当に大変でした。パートナーとはちょうど上海万博の時に、知人の紹介で出会ったのがきっかけです。世界最大のコンサル企業に務めていた中国人パートナーも、会社を辞めて中国ネットショップをやろうとしていました。その方の奥様のご実家も寝具関係だったこともあって意気投合し、「一緒にやろう!」となったんです。
でも、いざ契約となるとなかなかスムーズに進まず、結局1年半以上かかりました。法律事務所も入れて話し合いましたが、そもそも法律の違う日本と中国で「どちらの法律に合わせて進めるのか」、「いざというときの裁判はどちらの国の裁判所か」等、お互い協力しようと言う大筋は合意していても、細かいところを詰めていくとすごく時間がかかりました。通常、日本で起業するなら考えなくていいことが本当にたくさんありました。
◆KFC: 日本国内でのビジネスより何十倍も時間や手間がかかるのに、敢えて中国市場でチャレンジする、そのやりがいや魅力を教えてください。
◆斉藤さん: 今中国は政権交代で共産党の綱紀粛正(=ぜいたく禁止令「8項規定」)が出て、高級品や贈答品市場が縮小していて、市場は逆風の真只中です。でも一般市民の生活水準は確実に向上していて、例えばアクセサリーや雑貨、今度チャレンジするネイルパーツにしても、少し前まで購買者は富裕層だったのが今は中間層になっている。
そんな風に中国経済は日々変化していて、今後の市場に期待が持てます。ビジネスチャンスがあるから、その分やりがいも大きいですね。また、そういった市場の中で混在するエネルギーを肌で感じられるのも、なんとも言えない面白さがあります。
◆KFC: KFCクリエイティブスタジオに入居して良かったこと、すみだで創業して良かったことはありますか?
◆斉藤さん: ここではKFC主催のセミナーだけでなく、入居者が主体となって開催するセミナーなど、多種多様なセミナーが毎週のように開催されていて、それを通じて仲間ができたりお付合いを広げることができるのはとても良いと思います。中国人パートナーとの出会いやタイミングもあって創業と入居に至りましたが、もともと すみだには寝具メーカー時代からのお付き合いの有る方々がいらしたので心強かったです。全く新しい業種での再スタートで苦労も多かったけど、そういう方たちとのお付き合いがなかったら、創業はもっと難しかったと思います。
また、伝統工芸品の「すみだ工房ショップ」や「小さな博物館」などで、ものづくりの魅力に触れる機会があって、「MADE IN JAPAN」の原点や歴史を感じられるというのも、「ものづくりの街すみだ」ならではの魅力ですね。
◆KFC: 斉藤さんにとって、創業・起業するにあたって大切なこととは何でしょう?
◆斉藤さん: 自分の事業に対する「想い」ではないでしょうか。やっぱり上手くいかない時もあるし、しんどい時もある。そういう時にブレない「想い」が無いと折れてしまいますよね。私の場合は初めて中国に行った時から、「中国で安く作ってきて日本に持ってきて売る」のではなく、「日本の商品を中国に持っていって売りたい」「MADE IN JAPAN」を中国へという想いがあります。中国は商習慣の違う厄介でしんどい市場だけど、これからまだまだ面白くなる市場でもあります。頑張ります。
◆KFC: めまぐるしく変化する中国市場で、LISA KAMEXは今後どのように成長していかれるのでしょうか?
◆斉藤さん: 新しい取組みとして、タオバオLISASHOPはネイルパーツに注力します。中国のネイルはこれから急速に成長が予測される市場なので、「MADE IN JAPAN」を切り口に市場を開拓していきたいと思っています。また現在は、海外企業でないと出店できない「タオバオ インターナショナル」への申請を行なっています。インターナショナルは海外企業・日本企業と言う信頼と、中国国内の増値税を省いて安く商品提供ができるので、顧客からの人気や信頼感も高いんです。まだ出店数が少ない今、早く出店して基盤を固めたいですね。3年後には、「LISASHOP」と「LISAインターナショナル」で、名実ともに「日本と中国を結ぶ会社」にすることが目標です。
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