ZoomUpフレンズ
代表者 | 東野誠(ひがしの まこと・代表取締役) |
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創業 | 2014年 (法人設立は2015年) |
住所 | 東京都墨田区横綱1-6-1 国際ファッションセンタービル10F KFCクリエイティブスタジオ Studio3 |
ホームページ | https://www.polarit.co/ |
事業内容 | 事業概要 ・各種マニュアルの企画、制作及び販売 会社概要 ホームページ |
KFC:取扱説明書の制作を事業にされているとのことですが、どういったお仕事ですか?
東野さん:企業が製品やサービスをリリースする際に、「取扱説明書」(いわゆる、取説/トリセツ)を作ることになります。エンドユーザーと企業とをつなぐ大切なコミュニケーションツールでもあり、企業や商品を評価するツールにもなります。
過去、メーカーやソフトウェア会社、ソフトウェア会社に在籍し、取説を作る仕事に19年ほど従事し、200冊以上の取説を作ってきました。
家電や自動車、バイク、医療機器、建設機器、防災機器や生活家電等、日常的に触れることになる民生用機器の取説を中心に、技術者が見るサービスマニュアルや回路図等も制作しました。ソフトウェアでは帳票やセキュリティ、グループウェア等、IoT分野ではドライブレコーダー等の取説を作りました。
日本国内向けだけでなく輸出される商品も、逆に、日本に輸入される商品の取説も制作していますよ。
KFC:なぜその仕事で独立されたのですか?
東野さん:今まであらゆる業界のあらゆる製品を作ってきて、ハードウェア、ソフトウェアの取説制作を両方経験し、取説を作るスキルとキャリアは十分身につけたので「そろそろかな」と思ったのが一つ。
二つ目は、取説がわかりにくいと商品の評価や価値を下げることがよくあるのですが、それらを改善したり、新しくしくみを創り出したりするところに、自分のスキルやキャリアを活かすという社会的意義を感じた点です。
KFC:創業支援施設に入居しようと思われたきっかけは何ですか?
東野さん:独立を考えて、KFCクリエイティブスタジオ創業セミナーを受講していたご縁で、クリエイティブスタジオを知りました。
仕事柄、機密資料を取り扱うので、案件と関係ない人が自由に行き来できると都合が悪いので最近流行のコワーキングなどは候補から外しました。
作業環境のセキュリティ面で不安があると、開発中の商品などを扱うクライアントさんからは信用が得にくくなるので、施錠できる部屋になっているインキュベーションを探していたところでした。
KFC:実際にKFCクリエイティブスタジオに入居してみて、良かったなと思うことはありますか?
東野さん:専有面積が広い分ある程度のコストはかかりますが、ここでしかできないご縁や、入居することによる信用、交通の便など良すぎるぐらいです。
外部の人には話せない内容は自室や自室からのテレビ電話で話しますので、打ち合わせも負担が少ないです。
初めて訪ねてきた大学の教授は、「彼はこんな立派なビルに入居しているはずはない」と思ったらしく、ビルの外で待っていたそうです。
KFC:東野さんの部屋は、壁が黄緑になっていますね。
東野さん:そうなのです。
真っ白だと殺風景なので、入居後1週間で緑の壁紙を2面貼りました。
これがあると明るい空間になりますし、「クロマキー合成」という天気予報のような映像処理ができるようになります。
そして壁の1面をすべて木製のホワイトボードにして、思いついたアイデアをもらさず書きまとめることができるようになっています。
KFC:取説制作で起業する上で、東野さんが目指すところはどこでしょう?
東野さん:取説というと、「わかりにくい」「探せない」「使えない」といった声を多く聞きます。
弊社で制作している取説では聞いたことがないですが、そういった「品質が低い」取説を誰かがどこかで作っているのは事実です。
もともと、商品をユーザーに提供する場には「人と人とが接するコミュニケーション」があったはずです。
たとえば、活気のある商店街では商品を買うときに、売る人と買う人との間でさまざまなコミュニケーションを交えて買い物が行われます。
鮮魚店では「今旬の魚が入ってるから、煮付けにしたら美味いよ!」、八百屋では「アイスプラントというしょっぱい野菜、食べてみてよ!」などと、スーパーでユーザーが手に取ってレジでお金を払う買い物とは異なるコミュニケーションを体験します。
現代でこそ、そういったコミュニケーションを体験する場面は少なくなりつつありますが、「より実感のある」コミュニケーションがユーザーの満足感につながることは言うまでもありません。
さらに、ユーザーの指向にあわせた、画一的でなく品質の高いコミュニケーションが理想とされます。
製品やサービスと、商店街とでは異なるところはありますが、紙やデータに収まる取説であっても必要とされている要素であるのは間違いないです。
そして、どうせ作るなら最高品質で「究極のコミュニケーションツール」を作りたいと考えています。
KFC:最近はどういったことに取り組まれていますか?
東野さん:今年(2017年)、墨田区の商工業アドバイザーになりました。
墨田区内に事業所がある方であれば、無料で取説の相談が受けられます。
※受付は墨田区役所の経営支援課まで。
取説を作る仕事は引き続き行っています。
表現する領域は取説にとらわれず、Preziという「魅せる」プレゼンテーションツールを使ったコンテンツ作りにも挑戦していて、そのコンテンツは展示会や対外的なプレゼン、教育ツールなどにも使えるようになっています。
また、動画で取説を制作したり、大規模なシステムに関わる取説にも関わっています。
取説以外では「ハロー職1」という、職人さんと、次世代後継者となる若者をつなげるインターネット上のニコニコ生放送番組を月に1回ペースで放送しています。
墨田区の職人さんにもご出演を頂いています。
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